本屋さんから一緒に出てはみたものの、田舎なのでそう簡単にお話しできるような場所はありません。
そうかといって、いきなり自分の家にも行けないです。

偶然にもその日は暖かく良い天気だったので、公園のベンチで話す事になりました。
一人は詩織と言いもう一人は桃花さんでした。

それぞれ、役所勤務とスーパーマーケットです。
二人の関係は先ほどの本屋さんのSМのコーナーで出会っただけだそうで、概に連絡をとりあっていました。

そこに私が加わったのです。
話していると彼女らの目指すのは同性愛ではなさそうです。
いわゆるタチ・ネコの関係に憧れているようでもないのです。

憧れがあるのにも関わらず、二人で討論していても、理想のパートナーに出会えない。
そもそもどこに行けば会えるのかもわからない。
変にSNSを通じて知り合っても、有無を言わせず殺されるかも知れないです。
先日も高校生が殺されました。
両親と連絡を取っているのにも関わらずです。

最近は性の分野も多様化されていて、男女だけで片付けられず、中性もあれば、日替わりで変わる人もいるらしいです。

そもそも自分がSなのかMなのか。
従来の一般論は
サド:S 加虐嗜好・相手を痛めつけるのが好きな人。
マゾ:M 被虐嗜好・痛めつけられるのが好きな人。
でした。
偶然はあっても愛は感じられないですね。
ただ行為が好きか嫌いかだけですから。
どうも、こんなのでもなさそうです。

最近クローズアップされるようになったのがドミナント/サブミッシブです。
略してD/sとも書きます。

ドミナント:S 支配嗜好・精神的に相手を支配するのが好きな人。
サブミッシブ:M 服従嗜好・精神的な服従をすることに悦びを感じる人。
略してドミ/サブとも表記します。

こんな話しをすると、彼女らは目を輝かせてそれだと言いました。
私たちはサブでドミを探していると。

私もサブを探していて可愛がってあげるから一緒に住まないかと提案しました。

二人は顔を見合わせて、お世話になろうかと同意しました。